わがインコ　日々に老いゆき　はや始冬
　　　　　　　　　　　　　 　　　しゅう平



我が家のインコは唯一のペットである。それ以上の存在かもしれない。子供並みということだ。

鳥屋の鳥かごの中で一番愛嬌のある動きにひかれて飼ったが、はや五年半になる。鳥で雄は知らない。

言葉を教えて多少しゃべるようになったが、近頃はそれも忘れてしまい、自分勝手にしゃべっている。

その内容はもうわからないが、逆に夫婦の話す言葉は理解しているようで、夫婦喧嘩すると三重唱になる。

取り柄は「ウンチ！」と命令すると排便をするようになった。なぜならそうすると外に出してもらえるからだ。

セキセイインコの排便の躾は珍しいと聞くが、我が家の"彼女"は覚えた。もっとも生理的に出ない場合はある。

そんな時は体を膨らませて、いつまでもうずくまっているので、「もういいよ」とつい言ってしまう。