秋風(かぜ)が吹く　蝉が鳴きやむ　日が墜ちる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　しゅう平


長い文章は苦痛だ。書くのも嫌だが、読むのも面倒だ。長く折れ曲がった文は延ばして頭に入りやすくする。

ごつごつした食べ物をかみ砕いて、喉を通りやすくするようにだ。それでも味が悪いと、吐き出したくなる。

俳句や短歌は老い固まった脳にも染み込んでいく。言葉少なく、どれも磨きぬかれているせいだろう。


　　　うつろの心に眼が二つあいてゐる
　　　ころりと横になる今日が終わって居る
　　　　　　　　　　　　　　　　　尾崎放哉