観梅会










　　　　　　　


　　　　 年重ね　梅の香りもほどほどに
　　　
　　　 　茶屋の席　梅見の客もいつか減り
　　　　
　　　 　夢や夢　酒杯重ねし観梅会
　　　　
　　　 　飛び梅や　名残の会と何時ならん
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　                      しゅう平



年をとったという思いはないが、悔しいかな、体がついていかないと感じることが次第に増えてきた。

2日、観梅会に参加した。早起きして小倉から博多、さらに大宰府までＪＲにバス、私鉄と乗り換えてやっと太宰府に行き着いた。


友人Yさん主催の例会である。手帳には平成19年2月24日に計13人の参加があったと記録しており、これが多分初会だったのでは。

その後はＹさんの有力な友人が一人、二人と病に倒れて亡くなるなど次第に参加者も減っていき、今年は六人となった。

メンバーの多くが新聞社などメディア出身者とあって、過去の不摂生で体を傷めた者が多く、命を縮めたのだろうと思う。

会場は太宰府天満宮の裏手にあるお茶屋だが、今年は寒いせいか茶亭のまわりの古梅はまだ見事な花を残していた。

会といっても特別の趣向があるわけではなく、幹事のＹさんの人柄にひかれて集まり、互いの近況や持病の具合を肴に歓談するだけであった。

もっとも清談だけでは終わらず、下戸の当方をのぞいて他の連中は斗酒を辞さず、ビールやワインの他に20本近い銚子を並べたものだ。

ところがどうだろう、今年はビールで乾杯の後は酒の出番はなく、下戸にとっても淋しい有り様で、時の移ろいを痛感する会であった。