太平の眠りについた　鯨かな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しゅう平　
　　　　　

日本の調査捕鯨船団が反捕鯨団体の妨害に降参して、捕鯨を断念して帰国することになったという。

所管の農相は「乗務員、調査船の安全確保の観点から調査を切り上げる」と述べたというから恐れ入る。

調査捕鯨とは何か。日本政府が深く関与しているから農相は「今年は中止」と発表したのだろう。

たんなる民間の漁業ではなくて国策というのなら「国が守るから安心して操業しろ」がスジである。

こんなセリフ、つい最近も聞いた。「船長の釈放は検察独自の判断」と中国漁船衝突事件でも政府は責任転嫁した。

中東の海賊、日本海の密漁、黄海や北方での領海侵犯などいつも政府はやられ放題である。

中東の海賊よりはるかに悪質な攻撃を繰り返す反捕鯨団体のちゃちな船に手も足も出ないとは情けない。

クジラの肉など金輪際食わなくていい、もっとしっかりしろと言いたいが、何せこの政府、頭のハエも追えないレームダック状態。

お蔭で南極の鯨たちは太平の眠りにつくことができるのだから、善根を施したと言えなくもない。